こんにちは。前回は中級者向けボイトレの意識する4つのポイントについて概略をお伝えしました。『声のコントロール、表現として使う』『発音と歌詞の伝わり方』『感情表現とダイナミクス』『ステージを意識』の4つでした。今日は最初の『声のコントロール、表現として使う』についてお話ししますね🎶
中級者になると、多くの方が「声域の壁」にぶつかります。高音になると苦しくなる、低音が安定しない、といった悩みは決して珍しいものではありません。実はその原因の多くは、声を出そうとするあまり、無意識に力任せになってしまっていることにあります。音を高く、あるいは低く出そうとすればするほど喉に力が入り、結果として声のコントロールが難しくなってしまうのです。
この段階で大切なのは、「もっと強く出す」ことではなく、「どう扱うか」を意識することです。中級者のボイストレーニングでは、ミックスボイスやヘッドボイスといった発声法を取り入れ、喉に負担をかけずに音域を広げていくことが重要になります。声を押し出すのではなく、息と声のバランスを整えながら、響きをコントロールする感覚を身につけていきましょう。
特に高音では、声を上に運ぶイメージを持つことで、無理なく音が出しやすくなります。また低音も、力を抜いて支えを意識することで安定感が増していきます。こうしたコントロール感覚が身についてくると、声域は自然と広がり、歌に余裕が生まれます。
声域を広げるとは、力を足すことではありません。余計な力を手放し、声を自在に操れるようになること。それこそが、中級者が次のステージへ進むための大切な一歩なのです。
さて、ミックスボイスやヘッドボイスといった言葉が出てきました。簡単に解説しますね。
用語解説:ミックスボイスとヘッドボイス
ミックスボイス
ミックスボイスとは、低音で使う地声(チェストボイス)と、高音で使う裏声(ヘッドボイス)の中間にあたる発声です。地声の力強さと裏声の軽さをバランスよく混ぜることで、高音でも無理なく安定した声を出すことができます。「地声のまま高音を出そうとして苦しくなる人」にとって、非常に重要な発声方法です。
ヘッドボイス
ヘッドボイスは、声を頭の上や後ろに響かせるような感覚で出す発声です。一般的な裏声よりも芯があり、響きが豊かなのが特徴です。高音域で喉を締めずに歌うために欠かせない発声で、ミックスボイスの土台としても重要な役割を持っています。そう、裏声(ファルセット)とは似て非なるものなのです♪
これらの発声法を正しく理解し、段階的に練習することで、声は「無理なく」「自在に」コントロールできるようになります。

(文:オーナー)